中期(モグモグ期)

離乳食で有塩バターはいつから食べさせていい?

離乳食で有塩バターはいつから食べさせていい?

トーストやホットケーキに塗ったり、
じゃがバター・魚やきのこのホイル焼きなど
料理やお菓子作りの時に大活躍のバター

赤ちゃんはいつからバターを食べられるのでしょうか?
無塩?有塩?
食べさせるときに注意することはあるのでしょうか?

そんな疑問にお答えしたいと思います。

バターはいつから食べられる?

離乳食初期
(5~6か月頃)
×
離乳食中期
(7~8か月頃)
△(無塩バターが望ましい)
離乳食後期
(9~11か月頃)
離乳食完了期
(1歳~1歳6か月頃)

バターは離乳食中期から使うことができます。
バターには無塩バターと有塩バターがあります。
離乳食期には無塩バターを選んだほうがよいでしょう。

有塩バターを食べさせるのは1歳のお誕生日を過ぎた
離乳食完了期頃からのほうが安心です。

似た食品でマーガリンがありますが、

マーガリンにはトランス脂肪酸が多く含まれています。
離乳食期に使用するのは避けたほうがよいでしょう。

バターはどうやって作られている?

バターは牛乳から分離したクリームを固めて作られたものです。
家庭や牧場などで手作りしたことがある人もいるのでは?

バターは生クリームと蓋つきの容器があれば作ることができます。
生クリームを蓋つきの容器に入れてひたすらふりふり・・・
すると自家製バターのできあがりです。
赤ちゃんが大きくなったら一緒に作ってみると楽しいかもしれませんね。

バターには無塩バターと有塩バターがあることをご存じですか?
私が無塩バターの存在を知ったのはわりと大人になってからのことです。

バレンタインの時にチョコレートを使ったお菓子を作ったのですが、
そのときのレシピに「無塩バター」という文字を発見し
スーパーまで買いに行った経験があります。
恥ずかしながらそれまでは無塩バターのことは知りませんでした。

一般的にトーストに塗ったりするのは有塩バターではないでしょうか?
お菓子やパンを作る方には無塩バターは身近なものかもしませんね。

この二つの違いですが、読んで字のごとく

  • 無塩バター・・・製造の過程で食塩を加えない。
  • 有塩バター・・・製造の過程で食塩を加える。

です。

また有塩バターに含まれている食塩の量は1.5~2%ぐらいだそうです。
バター100グラムには1.5グラム~2グラムの食塩が入っている計算になります。

この数字をみるとやはり離乳食期の赤ちゃんには
無塩バターのほうが望ましいと感じますね。

バターにはどんな栄養がある?

無塩バターでも有塩バターでも栄養素にさほど違いはありません。
大きな違いがあるのがナトリウム
食塩が入っている有塩バターはナトリウムが多く含まれています。

バターの成分の8割は脂質(乳脂肪)です。
乳脂肪は食用の油脂の中でも消化が良いといわれています。

脂肪酸の中には体内で合成されないために食材から
摂取しなければならない必須脂肪酸というものがあります。

必須脂肪酸にはリノール酸・a-リノレン酸などがありますが、
バターにはリノール酸、a-リノレン酸の両方が含まれています。

リノール酸はコレステロールを低下させる働きがあります。

バターはビタミンが豊富です。
多く含まれているビタミンはビタミンA、E、Dです。

ビタミンAはとても多く含まれています。
天然の油脂の中ではとても高い含有量です。
牛乳に比べるとなんと13倍も多いのです!

牛乳から作られているのに不思議ですね。

ビタミンAは皮膚や粘膜の健康を保ってくれます。
抵抗力を強めてくれる働きもあります。

ビタミンEは抗酸化作用があります。
血管を健康に保つ、赤血球の破壊を防ぐなどの効果があります。

ビタミンDは骨や歯を作るのに欠かせない栄養素です。
カルシウムの働きを助けてくれます。

カリウム、ナトリウム、カルシウムなどのミネラルも豊富です。

カリウムはナトリウムと一緒に働いて
多くとり過ぎたナトリウムを排出してくれます。

カルシウムは体の中で一番多いミネラルです。
骨や歯を作るのに必要、というのをご存じの人も多いのでは?
実はそれだけではありません。

カルシウムは
イライラをしずめる。
筋肉の収縮に必要不可欠。
心筋の機能を正常に保つ。

など様々な働きをしてくれます。

バターを食べさせる時の注意点

バターには様々な栄養があることがわかりました。
さてバターを食べさせるときには
どんなことに気を付けたらよいのでしょうか?

●まずは少量から。

どの食材でも初めて食べさせるときは少量からですよね。
まずはごく少量を食べさせるようにしましょう。

しかし、バターを食べられるようになっても
あまり多量に食べさせないようにしましょう。

目安としては

離乳食中期(7~8か月頃) 1グラムまで
離乳食後期(9~11か月頃) 2グラムまで
離乳食完了期(1歳~1歳6か月頃) 4グラムまで

です。
あくまでも目安です。
赤ちゃんの様子を見ながら量を調整しましょう。

●アレルギーに注意!

バターは牛乳から作られています。

乳は食物アレルギーの症例が多いとされている
特定原材料7品目の中に入っています。

食物アレルギーの症例が多いとされている特定原材料7品目はこちら。

卵、乳、小麦、落花生、えび、そば、 かに

●最初の一口は平日の昼間にしましょう。

上記の通りバター(乳)はアレルギーがでやすい食材です。
万が一食物アレルギーの症状がでても、
平日の昼間であればすぐに病院で診てもらうことができます。

食物アレルギー症状の一例
  • 蕁麻疹、かゆみ
  • 鼻水、鼻づまり
  • 咳、くしゃみ
  • 嘔吐、下痢
  • 頭痛
  • 不整脈
  • 元気がない、ぐったりしている

など、こちらに挙げたのはごく一例です。
症状は他にも多数あります。

数時間たってから食物アレルギーの症状が出ることもあります。
赤ちゃんの様子をよく観察するためにも、
初めての一口は必ず平日の昼間にしましょう。

短時間で急激な反応(アナフィラキシー)が起こることもあります。
その時にはすぐに救急車を呼んでください。

バターは離乳食の味のアクセントに!

離乳食が進み、赤ちゃんも色々な食材を食べられるようになると
野菜そのもののだけだと食べなくなったりもします。

そんな時には少量のバターで野菜を焼いて
バターの香りや風味をつけてあげると
食が進むかもしれません。

野菜だけ、おかゆだけだと食べなくなってしまったら
ぜひ試してみてください。

ホワイトソースを作るときにも活躍してくれます。
離乳食で使うホワイトソースは
小麦粉・牛乳・バターで作れます。
ホワイトソースを作って冷凍しておくと
離乳食のアレンジに使えて便利ですよ。

野菜にかけたり、マカロニにかけるとグラタン風になります。
おかゆにかけてリゾット風にしてもよいですね。

小麦アレルギーの赤ちゃんには小麦粉は使わず米粉で代用が可能です。

まとめ

離乳食期は無塩バターがおすすめ、というお話をしましたが
「有塩バターを与えてしまった・・どうしよう。」
と思っている人もいるかもしれませんね。

私は有塩バターを使っていました。
今回、バターについて調べる機会をいただいて初めて、
離乳食には無塩バターがおすすめということを知りました・・・。

なので、有塩バターをあげてしまって後悔しているあなた。
私の子供たちは元気に育っています!
少しは安心してもらえるといいのですが・・。

与える量に気を付けていれば有塩バターでも使用することはできます。
ですが離乳食完了期までは無塩バターのほうがより安心ということですね。

離乳食期は悩みがつきものです。
「食べさせてもいいの?」から始まり
「食べさせて良いならどんなふうに調理するの?」
など、考え始めると止まりません。

思うように食べてくれなくて悲しくなってしまうこともあるでしょう。
酸っぱい味にびっくりした反応に大笑いすることもあるでしょう。

あなたと赤ちゃんの離乳食の時間が素敵なひとときになりますように。