中期(モグモグ期)

離乳食で洋梨はいつから食べられる?

秋に旬を迎える洋梨
香りもよく食感も楽しいですよね。

そんなおいしい洋梨。
赤ちゃんと一緒に食べたい!
そう思ったことはありませんか?

赤ちゃんはいつから洋梨を食べられるのでしょうか?
また注意しなければいけないことはあるのでしょうか?

そんな疑問にお答えしたいと思います。

洋梨はいつから食べられる?

 

離乳食初期
(5~6か月頃)
離乳食中期
(7~8か月頃)
離乳食後期
(9~11か月頃)
離乳食完了期
(1歳~1歳6か月頃)

洋梨は離乳食初期から使える食材です。
赤ちゃんが離乳食を始めていたら一緒に食べられますね!

洋梨とは?

洋梨はヨーロッパが原産の果物です。

日本の梨がまん丸なのに比べると少しいびつです。
ひょうたんのような形をしていますね。

日本の梨とは違い、追熟が必要なのも洋梨の特徴です。

洋梨が日本に入ってきたのは明治時代と言われています。
ずいぶん昔から日本にあったのですね!

私が初めて洋梨を食べたのは中学生か高校生のころで「珍しい果物をもらった!」と母が言っていたような記憶があります。

日本の梨とは違う香りと食感、甘さに衝撃を覚えました。

最近日本に入ってきたのかと思いましたが歴史は古いのですね。
(といっても私が中学生だったのは20年以上前の話なので最近というには少し図々しいですかね。)

さて、明治時代に入ってきた洋梨ですが、栽培するには日本の気候はあまり適していませんでした。

山形県などごく一部の地域でしか定着されなかったようです。

今では新潟県や青森県などでも栽培されていますが東北地方や信越地方などの寒冷地などが多いですね。

驚くべきは生産量の60パーセント以上を山形県がシェアしていること。すごいですね~。

洋梨にはいろいろな品種があることをご存じですか?

有名なのはやはりラフランスではないでしょうか?
西洋梨の女王という異名もありますね。

日本で一番作られている品種です。その割合なんと60パーセント!

ラフランスはその名の通りフランスでうまれた品種です。
フランスやヨーロッパでは気候が合わないためほとんど生産されていません。

ルレクチエという品種も最近聞くようになりましたね。幻の洋梨、西洋梨の貴婦人とも呼ばれています。

こちらもフランスで生まれた品種です。追熟するとラフランスよりも鮮やかな黄色になります。

ルレクチェは新潟県で多く作られている品種です。

そのほかにもこんな品種があります。

  • バートレット
  • レッドバートレット
  • シルバーベル
  • ゼネラル・クラーク
  • マルゲリット・マリーラ
  • オーロラ

など。

日本で栽培されているのは20品種程度です。
世界ではなんと4000品種もあるそうですよ。

洋梨にはどんな栄養がある?

日本の梨とほとんど同じ栄養素を持っていますが、梨の成分の80パーセント以上が水分でできています。

ビタミンB1、B2、B6など様々な栄養素を持っていますが含まれている量は
それほど多くありません。

他の食材と組み合わせることにより相乗効果を期待できます。

ミネラルもカリウム、銅など様々な栄養素を含んでいます。

カリウムはナトリウムと一緒に働いて多くとり過ぎたナトリウムを排出してくれます。

銅は体内の鉄分の利用を助けてくれます。
そのため貧血予防に効果があります。
免疫力を高める効果もあります

鉄分が不足すると貧血を招いてしまいます。

赤ちゃんにも貧血の子がいるといわれています。
赤ちゃんはお母さんから鉄分をもらって生まれてきますが、
成長するとともにその鉄分も少なくなってしまいます。

そのため赤ちゃん自身が、離乳食から栄養をとる必要があります。

洋梨自体にはさほど多く鉄分が含まれていないため、
鉄分を多く含む食材を一緒に食べられるとよいですね。

洋梨にはたんぱく質分解酵素が含まれています。
プロテアーゼといい、消化を助けてくれます。

梨をすりおろしたものにお肉をつけると柔らかくなる!というのを聞いたことがありませんか?
それはこのプロテアーゼが働いてくれるからなのですね。

日本の梨よりも多く含まれているのが食物繊繊維。
なんと日本の梨に比べると倍以上の含有量です。

食物繊維には、

  • 水に溶けやすい水溶性食物繊維
  • 水に溶けない不溶性食物繊維

があります。

水溶性食物繊維、不溶性食物繊維ともに体内には吸収されません。しかし健康のためにはとても重要です。

洋梨はどちらも含んでいますが、不溶性食物繊維がより多く含まれています。
不溶性食物繊維は水分を吸収し、便の量を増やします。
そうすることにより、排便がスムーズになります。

洋梨を離乳食に使う時の注意点

さて、洋梨を赤ちゃんに食べさせるときに
注意しなければならないことはあるのでしょうか?

まずは少量からにしましょう。

どの食材でも初めて食べさせるときは少量からですよね。
まずはごく少量を食べさせるようにしましょう。
小さじ1の量からスタートしてください。

加熱は必要?

慣れてきたら生のままでも大丈夫ですが、初めての時は加熱したほうが安心。

その時の月齢に合わせてすりおろす、小さく切るなどしてから加熱しましょう。

加熱の方法は電子レンジでチンしても鍋で茹でてもOK。やりやすい方法で加熱してくださいね。

アレルギーに注意!

梨は食物アレルギーの症例が多いとされている
特定原材料7品目の中には入っていません。

食物アレルギーの症例が多いとされている特定原材料7品目はこちら。

卵、乳、小麦、落花生、えび、そば、 かに

しかしどんな食材でもアレルギーが起こる可能性はゼロではありません。
洋梨でアレルギー症状が出ることもあります。

洋梨を食べたことによるアレルギー症状で多いとされているのが口腔アレルギー症候群

  • くちびるがかゆい・腫れる
  • 口の中がぴりぴりする
  • 舌が腫れる・不快感
  • のどのかゆみ・いがいが

など口の周りにおこるアレルギーです。

まれに重篤なアレルギー症状がでることもあります。

最初の一口は平日の昼間にしましょう。

洋梨を食べた後に万が一食物アレルギーの症状がでても、平日の昼間であれば、すぐ病院で診てもらうことができます。

食物アレルギー症状の一例
  • 蕁麻疹、かゆみ
  • 鼻水、鼻づまり
  • 咳、くしゃみ
  • 嘔吐、下痢
  • 頭痛
  • 不整脈
  • 元気がない、ぐったりしている

など、こちらに挙げたのはごく一例です。症状は他にも多数あります。

食べてから数時間たった後に食物アレルギーの症状が出ることもあります。
赤ちゃんの様子をよく観察するためにも、初めての一口は必ず平日の昼間にしましょう。

短時間で急激な反応(アナフィラキシー)が起こることもあります。
その時にはすぐに救急車を呼んでください。

まとめ

さていかがでしたでしょうか?

旬の時期に洋梨が手に入ったら赤ちゃんと一緒に楽しんでみてくださいね。

わが子の場合、洋梨はあまり食べなかった気がします。

洋梨をいただいたので家族で食べよう!となったのですが、あまり人気がなく私しか食べなかったような・・・。

めちゃくちゃおいしいのに!と独り占めした記憶がありますね。

子供たちは赤ちゃんといえるような年齢ではなかったので香りや食感で食わず嫌いしてしまったのかもしれません。

あの香りと食感がいいのに!(笑)

大人でも食感が苦手な人もいますよね。日本の梨は好きでも洋梨はちょっと苦手、という人もいるかもしれません。

赤ちゃんのうちだったら甘いし喜んで食べていたのだろうなぁ、と思わずにはいられませんでした。

離乳食はわからないことが次から次へとでてきます。

あなたと赤ちゃんの離乳食の時間のお手伝いが少しでもできていたらうれしいです。